![]() 低温性潤滑油清浄剤およびその製造方法
专利摘要:
低温特性の優れた潤滑油清浄剤およびその製造方法を提供する。次の工程を含む方法により製造されたカルボキシレート清浄剤:(a)分子当り炭素原子数約12乃至約30の少なくとも一種のノルマルアルファオレフィンであって、異性化により、分枝が15−98質量%で残留アルファオレフィン分が約0.1から約30質量%の間にある異性化アルファオレフィンとしたアルファオレフィンを用いて、ヒドロキシ芳香族化合物をアルキル化し、それによりアルキル化ヒドロキシ芳香族化合物を生成させる工程、(b)該アルキル化ヒドロキシ芳香族化合物をアルカリ金属塩基で中和する工程、(c)該アルカリ金属塩を二酸化炭素で炭酸化する工程、(d)上記塩を酸性にする工程、そして(e)得られたアルキル化ヒドロキシ芳香族カルボン酸を過塩基化する工程。なし 公开号:JP2011508063A 申请号:JP2010540819 申请日:2008-12-19 公开日:2011-03-10 发明作者:カート・ビー・キャンベル;ジル・ピー・サンカン;ジルベール・アール・シャポン;ユージン・イー・スパラ 申请人:シェブロン・オロナイト・エス.アー.;シェブロン・オロナイト・カンパニー・エルエルシー; IPC主号:C10M177-00
专利说明:
[0001] 本発明は、低温性潤滑油およびその製造方法に関するものである。これら清浄剤は、低温で非常に優れた性能を示す。] 背景技術 [0002] 過塩基性清浄剤が潤滑性をもたらすことについては充分に述べられている。往々にしてそのような清浄添加剤は、他の潤滑油添加剤とも調和して、所望の一定の潤滑性を示す潤滑油組成物を与える。] [0003] アルカリ土類金属ヒドロキシベンゾエートも、エンジン潤滑油用添加剤として知られている。] [0004] 特許文献1には、炭素原子数16乃至36のカルボン酸を含む芳香族カルボキシルヒドロキシ酸のアルカリ土類金属塩を含有する潤滑油添加剤が記載されている。] [0005] 特許文献2には、過塩基性アルカリ金属アルキルヒドロキシベンゾエートの製造方法であって、アルカリ金属アルキルヒドロキシベンゾエート、またはアルカリ金属アルキルヒドロキシベンゾエートと、アルキルヒドロキシベンゾエートとアルキルフェノールの全混合物に基づき50モル%までのアルキルフェノールとの混合物を、モル過剰のアルカリ土類塩基および少なくとも一種の酸性過塩基化物質を用いて、炭素原子数1乃至4の少なくとも一種のカルボン酸、および芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、モノアルコールおよびそれらの混合物からなる群より選ばれた溶媒の存在下で、過塩基化することを含む方法が記載されている。] [0006] 特許文献3には、油、耐摩耗性添加剤、および炭化水素残部で置換されたカルシウムサリチレートのような、芳香族カルボキシレートを含む唯一の油溶性過塩基性清浄剤を含有する潤滑油組成物が記載されている。] [0007] 特許文献4には、潤滑剤として、多価金属塩、特にはカルシウム、およびアルキル基に炭素原子を12個より多く、好ましくは14乃至18個含むアルキルサリチル酸を含有する潤滑油組成物が記載されている。これらの塩は、合成中間体としてそれに対応するナトリウム塩から製造することができる。] [0008] 特許文献5には、スルホン酸炭化水素、ナフテン酸またはアルキルヒドロキシ安息香酸、特には炭素原子数22までのアルキル基を持つアルキルサリチル酸など、油溶性有機酸の多価金属塩が記載されている。アルキルサリチル酸は、特許文献6、特許文献7及び特許文献8に記載された方法に従って、アルキルサリチル酸ナトリウムから製造することができる。これら英国特許文献に記載されたナトリウムアルキルサリチレートは、アルカリ土類アルキルサリチレート製造のための合成中間体として有用であり、後者も潤滑油用添加剤として有用である。] 先行技術 [0009] 米国特許第5895777号明細書 米国特許出願公開第2007/0027044号明細書 欧州特許出願公開第1154012号明細書 英国特許第1146925号明細書 英国特許第786167号明細書 英国特許第734598号明細書 英国特許第734622号明細書 英国特許第738359号明細書] 発明が解決しようとする課題 [0010] 概して上記の参照文献には、芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその塩の方法が記載されていて、それらは、フェノール誘導体、例えばフェノール自体、クレゾール、モノ及びジアルキルフェノール(アルキル基の炭素原子数約8乃至18)、ハロゲン化フェノール、アミノフェノール、ニトロフェノール、1−ナフトール、2−ナフトールおよびハロゲン化ナフトール等のアルカリ塩から誘導される。だが、上記の方法では、TBNが高く沈降物含量が多くて、生成物収量を下げて追加の廃棄費用がかかる生成物が導かれる。よって、そのような方法から生じる沈降物を最少にすることにより、生成物収量を改善する方法を得ることが望まれている。] 課題を解決するための手段 [0011] 一つの態様では、本発明は、下記の工程を含む方法により製造されたカルボキシレート清浄剤に関する: (a)分子当り炭素原子数約12乃至約30の少なくとも一種のノルマルアルファオレフィンであって、異性化により、分枝が15−98質量%で残留アルファオレフィン分が約0.1から約30質量%の間にある異性化アルファオレフィンとしたアルファオレフィンを用いて、ヒドロキシ芳香族化合物をアルキル化し、それによりアルキル化ヒドロキシ芳香族化合物を生成させる工程、 (b)得られたアルキル化ヒドロキシ芳香族化合物をアルカリ金属塩基で中和して、アルキル化ヒドロキシ芳香族化合物のアルカリ金属塩にする工程、 (c)工程(b)からのアルカリ金属塩を二酸化炭素で炭酸化し、それによりアルキル化ヒドロキシ芳香族カルボン酸アルカリ金属塩を生成させる工程、 (d)工程(c)で生成した塩を酸で酸性にして、アルキル化ヒドロキシ芳香族カルボン酸を生成させる工程、そして (e)アルキル化ヒドロキシ芳香族カルボン酸を、二酸化炭素の存在下で石灰で過塩基化し、それにより過塩基性アルキル化ヒドロキシ芳香族カルボキシレート清浄剤を生成させる工程。] [0012] 別の態様では、本発明は、下記の構造を有するカルボキシレート清浄剤に関する。] [0013] ] [0014] ただし、Rは、分子当り炭素原子数約12乃至約30で、分枝が15−98質量%で、かつ残留アルファオレフィン分が約0.1から約30質量%の間にある異性化アルファオレフィンから誘導されたアルキル基であり、そしてyおよびzは独立に、整数又は部分整数である。] [0015] 本発明の別の態様は、分子当り炭素原子数約12乃至約30の少なくとも一種のノルマルアルファオレフィンであって、異性化して、分枝が15−98質量%で残留アルファオレフィン分が約0.1から約30質量%の間にある異性化アルファオレフィンとしたアルファオレフィンを用いて、ヒドロキシ芳香族化合物をアルキル化し、それによりアルキル化ヒドロキシ芳香族化合物を生成させることを含む方法により製造された、アルキル化ヒドロキシ芳香族化合物に関する。] 発明の効果 [0016] 本発明の清浄剤は、低温で非常に優れた性能を示す。] [0017] 本発明には様々な変更や代替形態が可能であるが、本明細書では本発明の特定の態様について詳細に記述する。だが、本明細書における特定の態様の記述は、本発明を開示する特定の形態に限定しようとするものではなく、むしろ反対に、本発明は、添付した特許請求の範囲で規定した本発明の真意および範囲内に含まれる全ての変更形、等価形および代替形を包含することになると理解されたい。] [0018] [定義] 金属:「金属」は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの混合物を意味する。] [0019] アルカリ金属塩基:「アルカリ金属塩基」は、カリウム、ナトリウム、リチウム、またはそれらの混合物を意味する。] [0020] オレフィン類:「オレフィン類」は、数多くの方法によって得られた、炭素−炭素二重結合を1つ以上持つ不飽和脂肪族炭化水素の部類を意味する。二重結合を1つ含むものはモノアルケンと呼ばれ、二重結合が2つあるものはジエン、アルキルジエンまたはジオレフィンと呼ばれる。アルファオレフィンはとりわけ反応し易い、というのは二重結合が第一炭素と第二炭素の間にあるからである。例としては1−オクテンおよび1−オクタデセンがあり、これらは生分解性が中位の界面活性剤の出発点として使用されている。線状オレフィンも分枝オレフィンもオレフィン類の定義に含まれる。] [0021] 線状オレフィン類:「線状オレフィン類」としては、ノルマルアルファオレフィンおよび線状アルファオレフィンが挙げられ、鎖に炭素−炭素二重結合が少なくとも1つ存在する直鎖で分枝していない炭化水素であるオレフィン類を意味する。] [0022] 二重結合異性化線状オレフィン類:「二重結合異性化線状オレフィン類」は、炭素−炭素二重結合が末端にない(すなわち、二重結合が鎖の第一炭素と第二炭素の間に位置していない)オレフィンを、5%より多く含む線状オレフィンの部類を意味する。] [0023] 部分分枝線状オレフィン類:「部分分枝線状オレフィン類」は、二重結合を含む直鎖当り1個未満のアルキル分枝を含み、かつアルキル分枝がメチル又はそれ以上の基であってよい線状オレフィンの部類を意味する。部分分枝線状オレフィン類には二重結合異性化オレフィンも含まれる。] [0024] 分枝オレフィン類:「分枝オレフィン類」は、二重結合を含む直鎖当り1個以上のアルキル分枝を含み、かつアルキル分枝がメチル又はそれ以上の基であってよいオレフィンの部類を意味する。「分枝」は、「異性化」と置き換えて使用できる。異性化は、線状オレフィンを反応条件下で触媒を存在させて反応させて、分枝オレフィンにする方法である。] [0025] C12−C30+ノルマルアルファオレフィン類:この用語の定義は、蒸留又は他の分別法によって炭素数12未満のものが取り除かれたノルマルアルファオレフィンの画分である。] [0026] [カルボキシレート清浄剤] 本発明の一態様は、下記の構造を有するカルボキシレート清浄剤に関する。] [0027] ] [0028] ただし、Rは、分子当り炭素原子数約12乃至約30で、分枝が15−98質量%で、かつ残留アルファオレフィン分が約0.1から約30質量%の間にある異性化アルファオレフィンから誘導されたアルキル基であり、そしてyおよびzは独立に、整数又は部分整数である。] [0029] [カルボキシレートの製造方法] 本発明の別の態様は、本明細書に記載する方法により製造したカルボキシレート清浄剤にある。] [0030] (芳香族化合物) 本発明においてアルキル化反応には、少なくとも一種のヒドロキシ芳香族化合物またはヒドロキシ芳香族化合物の混合物を使用することができる。少なくとも一種のヒドロキシ芳香族化合物又はヒドロキシ芳香族化合物混合物は、単環式ヒドロキシ芳香族のうちの少なくとも一種、例えばフェノール、クレゾールまたはそれらの混合物を含むことが好ましい。また、少なくとも一種のヒドロキシ芳香族化合物又はヒドロキシ芳香族化合物混合物は、2−ナフトールのような二環式及び多環式ヒドロキシ芳香族化合物も含んでいてもよい。より好ましくは、少なくとも一種のヒドロキシ芳香族化合物又はヒドロキシ芳香族化合物混合物はフェノールであり、異性体も全て含まれる。] [0031] 芳香族化合物源 本発明に用いられる少なくとも一種のヒドロキシ芳香族化合物又はヒドロキシ芳香族化合物の混合物は、当該分野でよく知られている方法により製造される。] [0032] (オレフィン類) オレフィン源 本発明に用いられるオレフィン類は、線状であっても、異性化した線状であっても、分枝していても、あるいは部分的に分枝した線状であってもよい。オレフィンは、線状オレフィンの混合物でも、異性化線状オレフィンの混合物でも、分枝オレフィンの混合物でも、部分分枝線状の混合物でも、あるいはこれらのうち何れかの混合物でもよい。] [0033] ノルマルアルファオレフィン類 アルキル化反応に使用することができる線状オレフィンの混合物は、分子当り炭素原子数約12乃至約30のオレフィン類から選ばれたノルマルアルファオレフィンの混合物であることが好ましい。より好ましくは、ノルマルアルファオレフィン混合物は、分子当り炭素原子数約14乃至約28のオレフィン類から選ばれる。最も好ましくは、ノルマルアルファオレフィン混合物は、分子当り炭素原子数約18乃至約24のオレフィン類から選ばれる。] [0034] 本発明の一態様では、ノルマルアルファオレフィン(NAO)類は、固体又は液体触媒のうちの少なくとも一種を用いて異性化される。NAO異性化法は、均質又は不均質な触媒を用いた、バッチ法でも、半バッチ法でも、連続固定床法でも、あるいはこれらの方法の組合せでもよい。固体触媒は、少なくとも一種の金属酸化物を有し、平均孔径が5.5オングストローム未満であることが好ましい。より好ましくは、固体触媒は一次元の細孔組織を持つ分子ふるいであり、例えばSM−3、MAPO−11、SAPO−11、SSZ−32、ZSM−23、MAPO−39、SAPO−39、ZSM−22、またはSSZ−20である。異性化に使用できる他の可能な固体触媒としては、ZSM−35、SUZ−4、NU−23、NU−87、および天然又は合成フェリエライトを挙げることができる。これらの分子ふるいは、当該分野でもよく知られていて、ローズマリー・ゾスタク(Rosemarie Szostak)著、「分子ふるい便覧(Handbook of Molecular Sieves)」(ニューヨーク、バン・ノストランド・ラインホルド(Van Nostrand Reinhold)、1992年)に記述があり、それも如何なる目的であれ参照内容として本明細書の記載とする。使用することができる異性化触媒の液体種は、ペンタカルボニル鉄(Fe(CO)5)である。] [0035] ノルマルアルファオレフィン類の異性化法は、バッチ式でも連続式でも実施することができる。工程温度は約50℃乃至約250℃の範囲であってよい。バッチ式では使用される代表的な方法は、撹拌しながら所望の反応温度に加熱できるオートクレーブ又はガラスフラスコである。連続法は固定床法で最も効率良く実施される。固定床法の空間速度は、0.1乃至10又はそれ以上の毎時質量空間速度範囲であってよい。] [0036] 固定床法では、異性化触媒を反応器に充填し約150℃の温度で、減圧でまたは乾燥した不活性ガスを流しながら活性化又は乾燥する。活性化させた後、異性化触媒の温度を所望の反応温度に調節し、そしてオレフィン流を反応器に導入する。部分分枝した異性化オレフィンを含む反応器からの流出液を捕集する。得られた部分分枝異性化オレフィンは、種々のオレフィン分布(すなわち、アルファオレフィン、ベータオレフィン;内部オレフィン、三置換オレフィン、およびビニリデンオレフィン)と分枝含量を有していて、所望のオレフィン分布と分枝度を得るためには非異性化オレフィンおよび条件を選択する。] [0037] 得られた異性化アルファオレフィン(IAO)は、分枝が約20から約98質量%の間、好ましくは分枝約45乃至約80質量%、最も好ましくは分枝約60乃至約70質量%であり、そして残留アルファオレフィンが約0.1から約30質量%の間、好ましくは残留アルファオレフィン約0.2から約20質量%の間、最も好ましくは残留アルファオレフィン種約0.5から約10質量%の間にあることからなる。] [0038] ある態様では、IAOは、分枝少なくとも約23%、残留アルファオレフィン少なくとも約9%、および炭素原子数約20乃至約24からなる。] [0039] 別の態様では、IAOは、分枝少なくとも約65%、残留アルファオレフィン少なくとも約0.5%、および炭素原子数約20乃至約24からなる。] [0040] ある態様では、異性化アルファオレフィンは、残留アルファオレフィン分を含む部分異性化オレフィンであり、そして部分異性化アルファオレフィンの分枝パーセントが25質量%以下であるときに、そのような部分異性化アルファオレフィン中の残留アルファオレフィン分は8質量%以上である。] [0041] (酸触媒) 一般にアルキル化芳香族化合物は、強酸触媒(ブレンステッド酸又はルイス酸)を用いて製造することができる。「強酸」は、pKaが約4未満の酸を意味する。「強酸」はまた、塩酸より強い鉱酸、並びに本明細書に記載した発明に照らして用いられる同じ条件で、ハメット酸度値が少なくともマイナス10又はそれ以下、好ましくは少なくともマイナス12又はそれ以下である有機酸を含むことも意味する。ハメット酸度関数は、次のように定義される。] [0042] H0 = pKBH+ − log(BH+/B)] [0043] ただし、Bは塩基であり、BH+はそのプロトン化形であり、pKBH+は共役酸の解離定数であり、そしてBH+/Bはイオン化率であり、H0の負の値が低いほど酸の強さが強いことに相当する。] [0044] 強酸触媒は、塩酸、フッ化水素酸、臭化水素酸、硫酸、過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸、フルオロスルホン酸および硝酸からなる群より選ばれることが好ましい。最も好ましくは、強酸触媒はフッ化水素酸である。] [0045] アルキル化法はバッチ法でも連続法でも実施することができる。強酸触媒は、連続法で使用したときに再循環させることができる。バッチ法で用いても連続法で用いても、強酸触媒を再循環又は再生させることができる。] [0046] 強酸触媒は、失活してきた(すなわち、その触媒活性の全部又は一部を失った)のち、再生させることができる。失活したフッ化水素酸触媒を再生させるのに、当該分野でよく知られている方法を使用することができる。] [0047] (アルキル化芳香族化合物の製造方法) 本発明の一態様では、少なくとも一種のヒドロキシ芳香族化合物又はヒドロキシ芳香族化合物の混合物の最初の量を、撹拌し続けている反応器内でフッ化水素酸などの強酸触媒の存在下で、異性化オレフィン化合物の混合物と反応させ、それにより反応生成物を生成させることによって、アルキル化法を実施する。強酸触媒を閉ループサイクルで反応器(群)に再循環させてもよい。反応生成物を更に処理して、余分な未反応ヒドロキシ芳香族化合物と任意にオレフィン化合物を、所望のアルキレート生成物から取り除く。余分なヒドロキシ芳香族化合物も反応器(群)に再循環させてもよい。] [0048] オレフィン化合物の混合物に対するフッ化水素酸の全充填モル比は、約1.0乃至1である。] [0049] オレフィン化合物の混合物に対する芳香族化合物の全充填モル比は、約7.5乃至1である。] [0050] 反応器域ではいろいろな種類の反応器構成を使用することができる。これらとしては、以下に限定されるものではないが、バッチ式及び連続式撹拌タンク形反応器、反応器上昇管構成、沸騰床反応器、および当該分野でよく知られている他の反応器構成を挙げることができる。そのような多くの反応器が当該分野の熟練者にも知られていてアルキル化反応に適している。アルキル化反応では撹拌が重要であるが、じゃま板付き又は無しの回転羽根車、静的混合機、上昇管内での動的混合、あるいは当該分野でよく知られているその他任意の撹拌装置により供することができる。] [0051] アルキル化法は、約0℃乃至約100℃の温度で実施することができる。供給成分の実質部分が液相に留るほど充分な圧力の下でこの方法を実施する。一般に、供給物および生成物を液相で維持するには0乃至150psigの圧力で充分である。] [0052] 反応器内での滞留時間は、オレフィンの実質部分をアルキレート生成物に変換するのに充分な時間である。要する時間は約30秒乃至約30分である。もっと厳密な滞留時間は、当該分野の熟練者がバッチ式撹拌タンク形反応器を用いて、アルキル化法の反応速度を測定することにより求めることができる。] [0053] 少なくとも一種のヒドロキシ芳香族化合物又はヒドロキシ芳香族化合物の混合物とオレフィン混合物とを、別々に反応域に注入してもよいし、あるいは注入に先立って混合してもよい。単一反応域も複数反応域も使用することができて、芳香族化合物と異性化オレフィン混合物を一つの反応域、幾つか又は全ての反応域に注入する。反応域を同じ工程条件で維持する必要はない。] [0054] アルキル化法における炭化水素供給物は、ヒドロキシ芳香族化合物の混合物と異性化オレフィン混合物とからなり、ヒドロキシ芳香族化合物と異性化オレフィンのモル比は、約0.5:1乃至約50:1又はそれ以上である。ヒドロキシ芳香族化合物と異性化オレフィンのモル比が>1.0乃至1である場合には、過剰量のヒドロキシ芳香族化合物が存在する。過剰なヒドロキシ芳香族化合物を使用して反応速度を高め、そして生成物選択性を改善することが好ましい。過剰なヒドロキシ芳香族化合物を使用したときには、反応器流出液中の余分な未反応ヒドロキシ芳香族を例えば蒸留により分離して、反応器に再循環させることができる。] [0055] アルキルヒドロキシ芳香族化合物のアルキル基は、分枝が約15から約98質量%の間、好ましくは分枝約30−80質量%、より好ましくは分枝約45乃至約70質量%、最も好ましくは分枝約50乃至約60質量%であり、そして残留アルファオレフィンが約0.1から約30質量%の間、好ましくは残留アルファオレフィン約0.2から約20質量%の間、最も好ましくは残留アルファオレフィン種約0.5から約10質量%の間にあることからなる。] [0056] 分枝が約15乃至約98質量%のヒドロキシ芳香族化合物の使用はとりわけ魅力的である、というのも我々は、添加剤として潤滑油組成物に用いたときに、異性化アルファオレフィンの分枝パーセントと長さが、非常に優れた低温性能を促進することを発見したからである。] [0057] 以上に開示したように、ヒドロキシ芳香族化合物と、分枝当り炭素原子数約12乃至約30の異性化したノルマルアルファオレフィンとの反応によって、異性化ヒドロキシ芳香族化合物を得ることができる。一般に、アルキル化ヒドロキシ芳香族化合物は一置換異性体の混合物を含んでいて、大部分の置換基はパラ位にあり、極僅かにオルト位にあり、メタ位には殆ど無い。それによって、フェノール機能には実際に立体障害が無いことになるので、化合物はアルカリ土類金属塩基に対して比較的反応し易くなる。] [0058] さらに、ノルマルアルファオレフィンが完全には反応しないで異性化アルファオレフィンになると、残留アルファオレフィンが得られる。残留アルファオレフィンもヒドロキシ芳香族化合物と反応して、線状アルキル基を持つアルキル化ヒドロキシ芳香族化合物になる。線状アルキル基を持つアルキル化ヒドロキシ芳香族化合物は、オルト、パラ及びメタ位にある線状アルキル置換基の割合がはるかに均一に分布した、一置換異性体の混合物を含みうる。これによって、フェノール機能は相当な立体障害のために、近接した一般に重質なアルキル置換基が存在するために近づき難くなるので、化合物はアルカリ土類金属塩基に対して反応し難くなる。] [0059] [中和工程] アルキル化ヒドロキシ芳香族化合物を、上述したようにアルカリ金属塩基を用いて中和する、塩基としてはこれらに限定されるものではないが、リチウム、ナトリウム又はカリウムの酸化物又は水酸化物が挙げられる。好ましい態様では、水酸化カリウムが好ましい。別の好ましい態様では、水酸化ナトリウムが好ましい。好ましくは軽質溶媒、例えばトルエン、キシレン異性体または軽質アルキルベンゼン等を存在させて、アルキル化ヒドロキシ芳香族化合物の中和を行って、アルキル化ヒドロキシ芳香族化合物のアルカリ金属塩にする。ある態様では、溶媒は水と共沸混合物を形成する。別の態様では、溶媒は2−エチルヘキサノールのようなモノアルコールであってもよい。この場合に、2−エチルヘキサノールはカルボキシル化の前に蒸留によって取り除く。溶媒を用いる目的は、水の除去を容易にすることにある。] [0060] この工程は、水を除去するのに充分に高い温度で実施する。ある態様では、低い反応温度を必要とするために、生成物を若干の減圧下に置く。] [0061] ある態様では、溶媒としてキシレンを使用して、130℃から155℃の間の温度で、800mbar(8×104Pa)の絶対圧で反応を行う。] [0062] 別の態様では、溶媒として2−エチルヘキサノールを使用する。2−エチルヘキサノールの沸点(184℃)がキシレン(140℃)よりも非常に高いので、少なくとも摂氏150度の温度で反応を行う。] [0063] 反応水の蒸留を完全にするために、圧力を徐々に大気圧より低くする。好ましくは、圧力を70mbar(7×103Pa)以下まで下げる。] [0064] 充分に高い温度で操作を実施し、反応器の圧力を徐々に大気圧より低くするなら、溶媒を加えてこの反応中に生じた水との共沸混合物を形成する必要無く、中和反応を実施できる。この場合に、温度を200℃まで上げ、次いで圧力を徐々に大気圧より低くする。好ましくは、圧力を70mbar(7×103Pa)以下まで下げる。] [0065] 水の除去は、少なくとも1時間、好ましくは少なくとも3時間かけて行う。] [0066] 使用する試薬の量は、次のようなモル比に対応しているべきである:アルカリ金属塩基:アルキル化ヒドロキシ芳香族化合物、約0.5:1乃至1.2:1、好ましくは約0.9:1乃至1.05:1、溶媒:アルキル化ヒドロキシ芳香族化合物(容量:容量)、約0.1:1乃至5:1、好ましくは約0.3:1乃至3:1。] [0067] [カルボキシル化] カルボキシル化工程は、前の中和工程で生じた反応媒体に単に二酸化炭素(CO2)を吹き込むことにより行い、そして出発アルキル化ヒドロキシ芳香族化合物のうちの少なくとも50%が、アルキルヒドロキシ安息香酸(電位差定量によりヒドロキシ安息香酸として測定)に変換されるまで続ける。] [0068] 二酸化炭素を用いて、約110℃から200℃の間の温度で、ほぼ大気圧乃至15bar(15×105Pa)、好ましくは1bar(1×105Pa)乃至5bar(5×105Pa)の範囲内の圧力で、約1から8時間の時間をかけて、出発アルキル化ヒドロキシ芳香族化合物のうちの少なくとも50モル%、好ましくは75モル%、より好ましくは85モル%を、アルキルヒドロキシベンゾエートに変換する。] [0069] カリウム塩を用いる一変形では、温度は約125℃から165℃の間にあることが好ましく、より好ましくは130℃から155℃の間にあり、そして圧力はほぼ大気圧乃至15bar(15×105Pa)であり、好ましくはほぼ大気圧乃至4bar(4×105Pa)である。] [0070] ナトリウム塩を用いる一変形では、温度は低い傾向にあり、好ましくは約110℃から155℃の間にあり、より好ましくは約120℃乃至140℃であり、そして圧力は約1bar乃至20bar(1×105乃至20×105Pa)であり、好ましくは3bar乃至15bar(3×105乃至15×105Pa)である。] [0071] カルボキシル化は通常、炭化水素またはアルキレート、例えばベンゼン、トルエンおよびキシレン等のような溶媒に希釈して実施する。この場合に、溶媒:ヒドロキシベンゾエート(すなわち、アルキル化ヒドロキシ芳香族化合物のアルカリ金属塩)の質量比は、約0.1:1乃至5:1であり、好ましくは約0.3:1乃至3:1である。] [0072] 別の変形では、溶媒を使用しない。この場合に、物質の粘性が高過ぎるのを避けるために希釈油を存在させてカルボキシル化を行う。] [0073] 希釈油:アルキルヒドロキシベンゾエートの質量比は、約0.1:1乃至2:1であり、好ましくは約0.2:1乃至1:1、より好ましくは約0.2:1乃至0.5:1である。] [0074] [酸性化] 以上で生成したアルキル化ヒドロキシ芳香族カルボン酸のアルカリ金属塩を次に、アルカリ金属塩をアルキル化ヒドロキシ芳香族カルボン酸に変換することが可能な少なくとも一種の酸と接触させる。上述したアルカリ金属塩を酸性にするそのような酸も当該分野ではよく知られている。] [0075] [過塩基化] アルキル化ヒドロキシ芳香族カルボン酸の過塩基化は、当該分野の熟練者であれば知っている如何なる方法でも実施することができて、過塩基性アルキル化ヒドロキシ芳香族カルボキシレート清浄剤が生成する。] [0076] 本発明の一態様では、アルキル化ヒドロキシ芳香族カルボン酸を、二酸化炭素の存在下で、芳香族溶媒(すなわち、キシレン)を存在させて、かつメタノールのような炭化水素アルコールを存在させて、石灰(すなわち、アルカリ土類金属水酸化物)と反応させることにより、反応器内で過塩基化反応を実施する。] [0077] 過塩基化の程度は、アルカリ土類金属水酸化物や二酸化炭素、反応混合物に添加する反応体の量、および炭酸化工程で使用する反応条件によって制御することができる。] [0078] 使用する試薬(メタノール、キシレン、消石灰およびCO2)の質量比は、次のような質量比に対応している:キシレン:消石灰、約1.5:1乃至7:1、好ましくは約2:1乃至4:1。メタノール:消石灰、約0.25:1乃至4:1、好ましくは約0.4:1乃至1.2:1。二酸化炭素:消石灰、モル比で約0.5:1乃至1.3:1、好ましくは約0.7:1乃至1.0:1。C1−C4カルボン酸:アルカリ金属塩基アルキルヒドロキシベンゾエート、モル比で約0.02:1乃至1.5:1、好ましくは約0.1:1乃至0.7:1。] [0079] 石灰は、スラリーとして(すなわち、石灰、メタノール、キシレンの予備混合物として)添加し、そしてCO2は、約20℃から65℃の間の温度で1時間乃至4時間かけて導入する。] [0080] 性能を少しも劣化させないで、高過塩基性物質(TBN>250)および粗沈降物を0.4容量%乃至3容量%の範囲で、好ましくは0.6容量%乃至1.8容量%の範囲で得るために、石灰とCO2の量を調整する。] [0081] 中過塩基性物質(TBN100乃至250)では、粗沈降物を0.2容量%乃至1容量%の範囲で得るために石灰とCO2の量を調整する。C1−C4カルボン酸を使用しないと、粗沈降物は約0.8容量%乃至3容量%の範囲になる。] [0082] 任意に上述した工程の各々において、溶媒や粗沈降物を除去するために予備蒸留や遠心分離、蒸留を利用することができる。110℃から134℃の間で加熱することにより、水、メタノールおよび一部のキシレンを除去することができる。この後で、遠心分離により未反応石灰を除去することができる。最後に、ASTMD93に記載されているペンスキー・マルテンス密閉カップ(PMCC)試験機で測定して、少なくとも約160℃の引火点に達するために、減圧下で加熱することによりキシレンを除去することができる。] [0083] [潤滑油組成物] 本発明は、本発明の過塩基性アルキル化ヒドロキシ芳香族カルボキシレート清浄剤を含む潤滑油組成物にも関する。そのような潤滑油組成物は、主要量の潤滑粘度の基油、および少量の本発明の過塩基性アルキル化ヒドロキシ芳香族カルボキシレート清浄剤を含有する。] [0084] 基油は、本明細書で使用するとき、単一の製造者により同一の仕様に(供給源や製造者の所在地とは無関係に)製造され、同じ製造者の仕様を満たし、かつ独特の処方、製造物確認番号またはその両方によって識別される潤滑油成分である、基材油または基油のブレンドと定義される。蒸留、溶剤精製、水素処理、オリゴマー化、エステル化および再精製を含むが、それらに限定されない各種の異なる方法を用いて、基油を製造することができる。再精製基材油には、製造、汚染もしくは以前の使用によって混入した物質が実質的に含まれない。本発明の基油は、任意の天然又は合成の潤滑油基油留分であってよく、特には、動粘度が100℃で約4センチストークス(cSt)乃至約20cStのものである。炭化水素合成油としては例えば、エチレンの重合により製造された油、ポリアルファオレフィン又はPAO、あるいはフィッシャー・トロプシュ法のような一酸化炭素ガスと水素ガスを用いた炭化水素合成法により製造された油を挙げることができる。好ましい基油は、重質留分を含む場合でもその量が僅かである、例えば粘度が約100℃で約20cSt以上の潤滑油留分を殆ど含むことのない油である。基油として使用される油は、所望の最終用途および完成油の添加剤に応じて選択またはブレンドされて、所望のグレードのエンジン油、例えばSAE粘度グレードが0W、0W−20、0W−30、0W−40、0W−50、0W−60、5W、5W−20、5W−30、5W−40、5W−50、5W−60、10W、10W−20、10W−30、10W−40、10W−50、15W、15W−20、15W−30又は15W−40の潤滑油組成物を与える。] [0085] 基油は、天然の潤滑油、合成の潤滑油またはそれらの混合物から誘導することができる。好適な基油としては、合成ろうおよび粗ろうの異性化により得られた基材油、並びに粗原料の芳香族及び極性成分を(溶剤抽出というよりはむしろ)水素化分解することにより生成した水素化分解基材油を挙げることができる。好適な基油としては、API公報1509、第14版、補遺I、1998年12月に規定された全API分類I、II、III、IV及びVに含まれるものが挙げられる。第1表に、I、II及びIII種基油の飽和度レベルおよび粘度指数を記載する。IV種基油はポリアルファオレフィン(PAO)類である。V種基油には、I、II、III又はIV種に含まれなかったその他全ての基油が含まれる。III種基油が好ましい。表−US−00001、第1表、I、II、III、IV及びV種基材油の飽和度、硫黄および粘度指数、飽和度(ASTMD2007で決定)、粘度指数及び硫黄(ASTM(ASTM D4294、D2270群で決定)、ASTM D4297又はASTM D3120で決定)、I種、飽和度90%未満及び/又は粘度指数80以上、120未満及び硫黄0.03%より上、II種、飽和度90%以上及び粘度指数80以上、120未満及び硫黄0.03%以下、III種、飽和度90%以上及び粘度指数120以上及び硫黄0.03%以下、IV種、全てのポリアルファオレフィン類(PAOs)、V種、I、II、III又はIV種に含まれないその他全て。] [0086] 天然の潤滑油としては、動物油、植物油(例えば、ナタネ油、ヒマシ油およびラード油)、石油、鉱油、および石炭または頁岩から誘導された油を挙げることができる。] [0087] 合成油としては、炭化水素油およびハロ置換炭化水素油、例えば重合及び共重合オレフィン類、アルキルベンゼン類、ポリフェニル類、アルキル化ジフェニルエーテル類、アルキル化ジフェニルスルフィド類、並びにそれらの誘導体、それらの類似物および同族体等を挙げることができる。また、合成潤滑油としては、アルキレンオキシド重合体、真の共重合体、共重合体、および末端ヒドロキシル基がエステル化、エーテル化等によって変性したそれらの誘導体も挙げることができる。合成潤滑油の別の好適な部類には、ジカルボン酸と各種アルコールのエステル類が含まれる。また、合成油として使用できるエステル類としては、C5−C12のモノカルボン酸とポリオールとポリオールエーテルから製造されたものも挙げられる。トリアルキルリン酸エステル油、例えばトリ−n−ブチルホスフェートおよびトリ−イソ−ブチルホスフェートで例示されるものも、基油として使用するのに適している。] [0088] ケイ素系の油(例えば、ポリアルキル、ポリアリール、ポリアルコキシ又はポリアリールオキシ−シロキサン油及びシリケート油)は、合成潤滑油の別の有用な部類を構成する。その他の合成潤滑油としては、リン含有酸の液体エステル類、高分子量テトラヒドロフラン類、およびポリアルファオレフィン類等が挙げられる。] [0089] 基油は、未精製、精製、再精製の油またはそれらの混合物から誘導してもよい。未精製油は、天然原料または合成原料(例えば、石炭、頁岩またはタール・サンド・ビチューメン)から直接、それ以上の精製や処理無しに得られる。未精製油の例としては、レトルト操作により直接得られた頁岩油、蒸留により直接得られた石油、またはエステル化処理により直接得られたエステル油が挙げられ、その後各々それ以上の処理無しに使用することができる。精製油は、一以上の特性を改善するために一以上の精製工程で処理されていることを除いては、未精製油と同様である。好適な精製技術としては、蒸留、水素化分解、水素化処理、脱ろう、溶剤抽出、酸又は塩基抽出、ろ過、およびパーコレートが挙げられ、それらは全て当該分野の熟練者であれば知っている。再精製油は、使用済の油を精製油を得るために用いたのと同様の方法で処理することにより得られる。これらの再精製油は、再生又は再処理油としても知られていて、しばしば使用された添加剤や油分解生成物の除去を目的とする技術により更に処理される。] [0090] ろうの水素異性化から誘導された基油も、単独で、あるいは前記天然及び/又は合成基油と組み合わせて使用することができる。そのようなろう異性体油は、天然又は合成ろうまたはそれらの混合物を水素異性化触媒上で水素異性化することにより製造される。] [0091] 本発明の潤滑油組成物には主要量の基油を使用することが好ましい。主要量の基油とは、本明細書で定義するとき、40質量%かそれ以上を占める。好ましい基油の量は、潤滑油組成物のうちの約40質量%乃至97質量%を占め、好ましくは約50質量%より多く97質量%まで、より好ましくは約60質量%乃至97質量%、そして最も好ましくは約80質量%乃至95質量%を占める。(質量%は、本明細書で使用するとき、特に明記しない限り潤滑油の質量%を意味している。)] [0092] 本発明の方法により製造された過塩基性アルカリ金属アルキルヒドロキシベンゾエートは、潤滑油組成物においては潤滑粘度の基油に比べて少量である。一般に、潤滑油組成物の全質量に基づき約1質量%乃至25質量%の量であり、好ましくは約2質量%乃至12質量%、より好ましくは約3質量%乃至8質量%の量である。] [0093] [その他の添加剤成分] 以下の添加剤成分は、本発明の潤滑油添加剤と組み合わせて好ましく用いることができる成分の例である。本発明を説明するためにこれら添加剤の例を提示するが、これらは本発明を限定しようとするものではない。] [0094] (A)無灰分散剤 アルケニルコハク酸イミド類、他の有機化合物で変性したアルケニルコハク酸イミド類、およびホウ酸で変性したアルケニルコハク酸イミド類、アルケニルコハク酸エステル。] [0095] (B)酸化防止剤 1)フェノール型(フェノール系)酸化防止剤:4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ノニルフェノール)、2,2’−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−アルファ−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−4−(N,N’−ジメチルアミノメチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルベンジル)−スルフィド、およびビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)。] [0096] 2)ジフェニルアミン型酸化防止剤:アルキル化ジフェニルアミン、フェニル−アルファ−ナフチルアミン、およびアルキル化アルファ−ナフチルアミン。] [0097] 3)その他の型:金属ジチオカルバメート(例えば、亜鉛ジチオカルバメート)、およびメチレンビス(ジブチルジチオカルバメート)。] [0098] (C)さび止め添加剤(さび止め剤) 1)非イオン性ポリオキシエチレン界面活性剤:ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビトールモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート、およびポリエチレングリコールモノオレエート。] [0099] 2)その他の化合物:ステアリン酸および他の脂肪酸類、ジカルボン酸類、金属石鹸類、脂肪酸アミン塩類、重質スルホン酸の金属塩類、多価アルコールの部分カルボン酸エステル、およびリン酸エステル。] [0100] (D)抗乳化剤 アルキルフェノールとエチレンオキシドの付加物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、およびポリオキシエチレンソルビタンエステル。] [0101] (E)極圧剤(EP剤) ジアルキルジチオリン酸亜鉛(Zn−DTP、第一級アルキル型及び第二級アルキル型)、硫化油、ジフェニルスルフィド、メチルトリクロロステアレート、塩素化ナフタレン、ヨウ化ベンジル、フルオロアルキルポリシロキサン、およびナフテン酸鉛。] [0102] (F)摩擦緩和剤 脂肪アルコール、脂肪酸、アミン、ホウ酸化エステル、および他のエステル類。] [0103] (G)多機能添加剤 硫化オキシモリブデンジチオカルバメート、硫化オキシモリブデンオルガノホスホロジチオエート、オキシモリブデンモノグリセリド、オキシモリブデンジエチレートアミド、アミン・モリブデン錯化合物、および硫黄含有モリブデン錯化合物。] [0104] (H)粘度指数向上剤 ポリメタクリレート型重合体、エチレン・プロピレン共重合体、スチレン・イソプレン共重合体、水素化スチレン・イソプレン共重合体、ポリイソブチレン、および分散型粘度指数向上剤。] [0105] (I)流動点降下剤 ポリメチルメタクリレート。] [0106] (J)消泡剤 アルキルメタクリレート重合体、およびジメチルシリコーン重合体。] [0107] (K)金属清浄剤 硫化又は未硫化アルキル又はアルケニルフェネート類、アルキル又はアルケニル芳香族スルホネート類、カルシウムスルホネート類、多ヒドロキシアルキル又はアルケニル芳香族化合物の硫化又は未硫化金属塩類、アルキル又はアルケニルヒドロキシ芳香族スルホネート類、硫化又は未硫化アルキル又はアルケニルナフテネート類、アルカノール酸の金属塩類、アルキル又はアルケニル多酸の金属塩類、およびそれらの化学的及び物理的混合物。] [0108] その他の態様も当該分野の熟練者には明らかであろう。] [0109] 以下の実施例は、本発明の特定の態様を説明するために提示するのであって、決して本発明の範囲を限定するものとみなすべきではない。] [0110] [実施例1]自動車用エンジン油配合物におけるC20-28及びC20-24カルボキシレートの低温性能 第1.1表は、下記の自動車エンジン油用添加剤パッケージと基油ブレンドを用いて製造した完全配合自動車用エンジン油において、ASTMD4684(−35℃、MRV)試験にて測定したときの五種類のカルボキシレート清浄剤の低温性能を示す。] [0111] 自動車エンジン油用添加剤パッケージ ───────────────────────────────────── 添加剤処理比率 ───────────────────────────────────── ホウ酸化ビスコハク酸イミド3.0質量% 後処理(エチレンカーボネート)ビスコハク酸イミド 5.0質量% 非炭酸化カルシウムスルホネート8ミリモルCa/ kg完成油 後処理(フタル酸)ビスコハク酸イミド 0.4質量% ジチオリン酸亜鉛12.5ミリモルP/ kg完成油 モリブデン・コハク酸イミド錯体0.4質量% アミン系酸化防止剤0.5質量% フェノール系酸化防止剤0.5質量% 消泡剤30ppm完成油 カルボキシレート清浄剤56ミリモルCa/ kg完成油 ─────────────────────────────────────] [0112] このパッケージを15.2質量%で下記の基油ブレンドにブレンドして、5W40マルチグレード完成油とした。] [0113] 基油ブレンド ─────────────────── 成分 % ─────────────────── III種基油1 52.2 III種基油2 20.3 流動点降下剤0.3 粘度指数向上剤12.0 ───────────────────] [0114] 第1.1表のデータは、カルボキシレート清浄剤を製造するのに使用したアルキルフェノールのアルキル鎖の分枝パーセントが増えるにつれて、MRV性能が向上することを示している。] [0115] ] [0116] [実施例18]自動車用エンジン油配合物におけるC20-28及びC20-24カルボキシレートの低温性能 第18.1表は、ASTMD4684(−30℃、MRV)にて測定したときの、下記の完成自動車用エンジン油における四種類のカルボキシレート清浄剤の低温性能をまとめて示す。] [0117] 完成自動車用エンジン油ブレンド ──────────────────────────────────── カルボキシレートCaミリモル35 ビスコハク酸イミド質量% 6.5 非炭酸化カルシウムスルホネートCaミリモル 4.0 炭酸化カルシウムフェネートCaミリモル 10.0 ジチオリン酸亜鉛Pミリモル 11.5 モリブデン・コハク酸イミド錯体質量% 0.367 アミン系酸化防止剤質量% 0.4 消泡剤ppm 25 III種基油1 質量% 42.16 III種基油2 質量% 45.68 粘度指数向上剤質量% 1.26 ────────────────────────────────────] [0118] ] [0119] [実施例2] C20-24異性化アルファオレフィン(IAO)の分枝%とアルファオレフィン%の測定 赤外分光法を使用して、異性化C20-24NAO又は異性化アルファオレフィン(IAO)のメチル分枝百分率および残留アルファオレフィン百分率を求める。その手法には、減衰反射(ATR)赤外分光法で測定した1378cm-1の赤外吸収(メチル伸縮の特徴)と、対応する水素化IAO試料のGLPC分析で求めた分枝パーセント(水素化によってIAOはパラフィンの混合物に変換され、炭素数一定ではノルマルパラフィンの保持時間が最も長い)との間で検量線を作成することが含まれる。同様に、減衰反射(ATR)赤外分光法で求めた907cm-1の赤外吸収(アルファオレフィンC−H伸縮の特徴)と、定量炭素NMRで求めたアルファオレフィンパーセントとの間でも検量線を作成した。] [0120] 線形最小二乗法による分枝パーセントデータの適合は、下記の方程式を示した。 水素化GCによる分枝%=3.0658(ATR赤外分光法による1378cm-1のピーク長、mm)−54.679。R2は0.9321であり、そしてこの検量式を作り出すのに用いた試料の分枝含量は、およそ9%乃至92%の範囲にあった。] [0121] 同様に、線形最小二乗法によるアルファオレフィンパーセントデータの適合は、下記の方程式を示した。 炭素NMRによるアルファオレフィン%=0.5082(ATR赤外分光法による909cm-1のピーク長、mm)−2.371。R2は0.9884であり、そしてこの検量式を作り出すのに用いた試料のアルファオレフィン含量は、およそ1%乃至75%の範囲にあった。] [0122] [実施例3]異性化C20-28(C20-24/C26-28(80:20))アルファオレフィンの製造 ノルマルアルファオレフィン類(NAOs)における主要なオレフィン種は、通常はアルファオレフィンである。固体酸押出触媒ICR502(シェブロン・ラムナス・グローバル(Chevron Lummnus Global)社より購入)によるNAOsの異性化は、アルファオレフィンを異性化して別のオレフィン種、例えばベータオレフィンや内部オレフィン、更には三置換オレフィンにする。ICR502触媒によるNAOsの異性化はまた、異性化アルファオレフィン(IAO)の炭化水素鎖に沿ってメチル基が導入された骨格異性化も誘導し、これは分枝と呼ばれる。IAOsの分枝含量を赤外分光法(実施例2)でモニタする。NAOのオレフィン及び骨格異性化の程度は、異性化工程の条件に依存する。シェブロン・フィリップス・ケミカル・カンパニー(Chevron Phillips Chemical Company)より入手したC20-24/C26-28(質量比80:20)混合物を、管状固定床反応器(ID2.54cm×長さ54cm、ステンレス鋼)の底部から頂部にかけて、順に次のように充填した反応器内で異性化した:145グラムのアランダム24、85グラムのアランダム100と混合した40グラムのICR505、134グラムのアランダム24。反応器を温度制御した電気炉に垂直に取り付けた。触媒を、乾燥窒素のおよそ30ml/分の下降流中でおよそ150℃で乾燥した。NAO(およそ35℃に加熱した)をポンプでWHSV1.5で逆流させながら、触媒床を130℃から230℃の間の範囲の温度で大気圧で維持し、そしてIAOの試料を反応器の出口で捕集したが、様々な量の分枝は反応器温度に依存した。] [0123] [実施例4]アルキルフェノール9415の製造 機械的撹拌器と還流冷却器と熱電対を取り付けた10リットル四つ口ガラスフラスコに、乾燥窒素雰囲気中で、融解フェノール3000グラム(42.5モル)を充填した後、実施例3の分枝26.2%を含む異性化C20-28アルファオレフィン2200グラム(6.5モル)を充填した。この穏やかに撹拌している混合物に、ローム・アンド・ハス(Rohm and Hass)社より入手したアンバーリスト36(Amberlyst 36、商標)酸性イオン交換樹脂(110℃の炉でおよそ25時間乾燥)770グラムを加えた。反応温度を120℃に上げて約19時間維持したが、その時点で変換は99.1%(超臨界流体クロマトグラフィによれば)であった。生成物をブフナー漏斗で減圧によってろ過し、ろ液を以前の反応のろ液と一緒にして生成物およそ1.3kgを得た。この生成物を98乃至108℃、50Torr減圧で、次に94℃、30Torr減圧で、最後に94−204℃、1.0Torr減圧で減圧蒸留して、次のような性状のアルキルフェノール9415、8638グラムを得た:超臨界流体クロマトグラフィによれば未反応オレフィン/パラフィン1.7%、ジ−アルキレート13.2%;IRによればパラ−アルキル異性体57%;HPLCによればエーテル1.3%、ジ−アルキレート10.1%、パラ−アルキル異性体52.2%、遊離フェノール0.04%、未反応オレフィン/パラフィン1.3%。] [0124] [実施例5]アルキルフェノール200Hの製造 アルキルフェノール200Hは、シェブロン・フィリップス・ケミカル・カンパニーより入手した、非異性化C20-24/C26-28NAO(80:20)混合物から製造された市販のアルキルフェノールである。アルキルフェノール200Hは次のような性状を有した:HPLCによればエーテル1.0%、ジ−アルキレート3.5%、パラ−アルキル異性体35.9%、遊離フェノール0.8%、および未反応オレフィン/パラフィン0.8%。] [0125] [実施例6]異性化/分枝C20-24アルファオレフィンの製造 機械的撹拌器と還流冷却器を取り付けた3.0リットル三つ口丸底フラスコに、乾燥窒素雰囲気中で、シェブロン・フィリップス・ケミカル・カンパニーより入手した融解C20-24NAOおよそ1600グラムを入れた。この溶液をおよそ40℃に温めた後、ペンタカルボニル鉄およそ1.2mlをシリンジで加えた。反応物を190℃に加熱し、そして赤外分光計で990cm-1と910cm-1の吸収が最小になるまでモニタした。反応物をおよそ30℃まで冷却し、次いでシリカゲル約50グラムを反応物に加えた後、メタンスルホン酸約1mlを加えた。フラスコを90℃に加熱し、そしてアリコートの定期検査を、0.5ミクロンろ過器(ミリポア)でろ過し、熱板で250℃に加熱して変色を観察することにより行った。アリコートがこの定期検査でもはや変色しなくなったとき(およそ12時間)、反応物を室温まで冷却し、そして生成物を水で洗い、無水NaSO4で乾燥し、ろ過して、次のような性状の異性化C20-24を得た:IRによれば分枝12%、残留アルファオレフィン<1%;炭素NMRによればアルファオレフィン0.4%、ベータオレフィン21.5%、三置換オレフィン2.2%、内部オレフィン97.3%。] [0126] [実施例7]アルキルフェノール5502の製造 実施例4の方法に従って、実施例6で得られた異性化C20-24NAOからアルキルフェノール5502を製造して、次のような性状のアルキルフェノール5502を得た:SFCによれば未反応オレフィン/パラフィン3.5%、ジ−アルキレート9.9%;IRによればパラ−アルキル異性体39%;HPLCによればエーテル0.4%、ジ−アルキレート5.0%、パラ−アルキル異性体69.6%、遊離フェノール0.18%、および未反応オレフィン/パラフィン1.0%。] [0127] [実施例8]アルキルフェノール200Jの製造 シェブロン・フィリップス・ケミカル・カンパニーより入手した非異性化C20-24NAOを使用して、実施例4のようにしてアルキルフェノール200Jを製造した。アルキルフェノール200Jは次のような性状を有した:SFCによれば未反応オレフィン/パラフィン2.7%、ジ−アルキレート7.1%;IRによればパラ−アルキル異性体40%;HPLCによればエーテル2.2%、ジ−アルキレート4.9%、パラ−アルキル異性体36.9%、遊離フェノール0.5%、および未反応オレフィン/パラフィン2.3%。] [0128] [実施例9]アルキルフェノール5631の製造 実施例4の方法に従って、実施例3で得られた分枝79.6%を含む異性化C20-24/C26-28(80:20)アルファオレフィン混合物から、アルキルフェノール5631を製造して、次のような性状のアルキルフェノールを得た:HPLCによればエーテル0.4%、ジ−アルキレート10.1%、パラ−アルキル異性体52.2%、遊離フェノール0.04%、および未反応オレフィン/パラフィン1.3%。] [0129] [実施例10]アルキルフェノール9415を中和してそれに対応したカリウム塩を製造 ディーン・スターク・トラップと冷却器を備えた4リットル四つ口丸底フラスコに、実施例3のアルキルフェノール9415(1500グラム、3.48モル)を充填した後、混合キシレン750gおよび消泡剤0.2gを充填した。混合物を撹拌しながら15分かけて60℃に加熱した後、KOH50質量%水溶液451.1グラム(純度の補正をして3.48モル)を10分かけて加えた。次いで、この混合物を150分かけて135℃まで加熱した。135℃に至るこの温度上昇の始めに、圧力を450mmHgまで下げた。得られた還流キシレンを更に3時間還流し続けたが、その時点でディーン・スターク・トラップから水330mlを回収した。次に、反応物を室温まで冷却し、乾燥窒素雰囲気中で保持した。この液体の分析は、水=223ppmの存在、および全塩基価=81.3を示した。] [0130] [実施例11]アルキルフェノール9415のカリウム塩のカルボキシル化 実施例10で得られたアルキルフェノールカリウム塩のキシレン溶液を100℃に加熱して、4リットルステンレス鋼反応器に移した。反応器の内容物を140℃に加熱し、そして反応器が圧力3barに達するまで生成物にCO2を吹き込んだ。反応物を140℃、CO23barの一定圧力で4時間維持した。反応器の内容物をおよそ100℃まで冷却して、次のような性状のカリウムカルボキシレートのキシレン溶液を得た:物質収支によればキシレン30%;滴定によればカルボン酸=64.2mgKOH/グラム試料。] [0131] [実施例12]アルキルフェノール9415から誘導したカリウムカルボキシレートの酸性化 実施例11で得られたカリウムカルボキシレートのキシレン溶液(1100グラム)を、機械式撹拌器と還流冷却器と温度計を取り付けた4リットル四つ口丸底フラスコに、乾燥窒素雰囲気中室温で注入した後、混合キシレン647グラムを注いだ。この混合物に、H2SO410質量%水溶液1006グラムを撹拌しながら30分かけて加えた。この間に反応物を60℃に加熱した。生成物を分液漏斗に移し、およそ2時間静置して相分離させ、この時点で次のような性状の有機相1679.5グラムを得た:滴定によればカルボン酸=40.8mgKOH/グラム試料;物質収支によればキシレン60.4%;水=339ppm、K=116ppm。] [0132] [実施例13]アルキルフェノール9415から誘導したカルボン酸を過塩基化してカルボキシレート8080を製造 カルボン酸の過塩基化を二段階で遂行する:中和および炭酸化に続いて、予備蒸留、遠心分離および最終蒸留。] [0133] (中和および炭酸化) 石灰(272.9グラム)とメタノール(226.7グラム)と混合キシレン(370グラム)のスラリーを、機械的撹拌器とガス送込管と還流冷却器を取り付けたジャケット付き4リットル四つ口ガラス反応器に室温で入れた。この混合物に、実施例12で得られたカルボン酸のキシレン溶液1244.1グラムを、撹拌しながら混合物を28℃に加熱しながら15分かけて加えた。次に、反応物の温度を15分かけて40℃に加熱し、次いでギ酸/酢酸混合物(質量比50:50)13.9グラムをフラスコに加えた。反応物の温度が43℃に上がり、5分間かき混ぜた。次に、反応混合物を20分かけて30℃まで冷却し、次いでCO2ガス(9.8グラム)を11分かけて反応物に加えたが、この時点で温度は32℃に上がった。CO2(81.6グラム)を75分かけて反応物に加えたが、反応物温度は48℃に上がった。二回目の石灰(51.9グラム)とメタノール(42.9グラム)と混合キシレン(260グラム)のスラリーを、フラスコに加えた。CO2(61.1グラム)を57分かけて反応物に加えたが、この時点で反応物温度は60℃に上がった。] [0134] (予備蒸留、遠心分離および最終蒸留) 蒸留によりメタノール、水、およびキシレンの一部を取り除いた。蒸留頭部に還流冷却器を取り付け、そして110分かけて反応物温度を128℃に上げた。反応物が128℃に達したときに、油(100ニュートラル)422.5グラムを撹拌しながら加えた。反応物試料は、粗沈降物=2.8容量%を示した。この生成物を遠心分離に掛けて(アルファ・ラバル・ジャイロテスター)、存在する固形物を取り除き、そして得られた溶液を減圧蒸留に掛けて(204℃、60mbar)、残留キシレンを取り除いて、次のような性状の最終カルボキシレート生成物を得た:Ca%=12.59%、粘度(100℃)=133cSt、滴定によればカルボン酸=34.4mgKOH/グラム試料、およびカリウム=127ppm、全塩基価=353。] [0135] [実施例14]アルキルフェノール5631からカルボキシレート8086の製造 実施例10、11、12及び13における方法に従って、実施例9のアルキルフェノール5631から出発してカルボキシレート8086を製造して、次のような性状の最終カルボキシレートを得た:Ca%=12.49%、粘度(100℃)=157cSt、滴定によればカルボン酸=35.1mgKOH/グラム試料、およびカリウム=33ppm、全塩基価=350。] [0136] [実施例15]アルキルフェノール5502からカルボキシレート8082の製造 実施例10、11、12及び13における方法に従って、実施例7のアルキルフェノール5502から出発してカルボキシレート8082を製造して、次のような性状の最終カルボキシレートを得た:Ca%=12.58%、粘度(100℃)=58.6cSt、滴定によればカルボン酸=36.3mgKOH/グラム試料、およびカリウム=14ppm、全塩基価=350。] [0137] [実施例16]アルキルフェノール200Jからカルボキシレート8053の製造 実施例10、11、12及び13における方法に従って、実施例8のアルキルフェノール200Jから出発してカルボキシレート8053を製造して、次のような性状の最終カルボキシレートを得た:Ca%=12.66%、粘度(100℃)=52.5cSt、滴定によればカルボン酸=35.7mgKOH/グラム試料、およびカリウム=136ppm、全塩基価=357。] 実施例 [0138] [実施例17]アルキルフェノール200Hからカルボキシレート8068の製造 カルボキシレート8068は、シェブロン・オロナイトLLC(Chevron Oronite LLC)社より入手した市販製品であり、次のような性状を有する:Ca%=12.5%、粘度(100℃)=180cSt、滴定によればカルボン酸=37.0mgKOH/グラム試料、およびカリウム≦100ppm、全塩基価=353。]
权利要求:
請求項1 下記の工程を含む方法により製造されたカルボキシレート清浄剤:(a)分子当り炭素原子数約12乃至約30の少なくとも一種のノルマルアルファオレフィンであって、異性化により、分枝が15−98質量%で残留アルファオレフィン分が約0.1から約30質量%の間にある異性化アルファオレフィンとしたアルファオレフィンを用いて、ヒドロキシ芳香族化合物をアルキル化し、それによりアルキル化ヒドロキシ芳香族化合物を生成させる工程、(b)得られたアルキル化ヒドロキシ芳香族化合物をアルカリ金属塩基で中和して、アルキル化ヒドロキシ芳香族化合物のアルカリ金属塩にする工程、(c)工程(b)からのアルカリ金属塩を二酸化炭素で炭酸化し、それによりアルキル化ヒドロキシ芳香族カルボン酸アルカリ金属塩を生成させる工程、(d)工程(c)で生成した塩を酸で酸性にして、アルキル化ヒドロキシ芳香族カルボン酸を生成させる工程、そして(e)アルキル化ヒドロキシ芳香族カルボン酸を、二酸化炭素の存在下で石灰で過塩基化し、それにより過塩基性アルキル化ヒドロキシ芳香族カルボキシレート清浄剤を生成させる工程。 請求項2 異性化アルファオレフィンが、残留アルファオレフィン分を含む部分異性化オレフィンであり、そして部分異性化アルファオレフィンの分枝パーセントが25質量%以下であるときに、そのような部分異性化アルファオレフィン中の残留アルファオレフィン分が8質量%以上である請求項1に記載のカルボキシレート清浄剤。 請求項3 異性化アルファオレフィンの分枝が30−80質量%である請求項1に記載のカルボキシレート清浄剤。 請求項4 異性化アルファオレフィンの分枝が45−70質量%である請求項3に記載のカルボキシレート清浄剤。 請求項5 異性化アルファオレフィンの分枝が50−60質量%である請求項3に記載のカルボキシレート清浄剤。 請求項6 異性化アルファオレフィンが、分枝少なくとも約23%、残留アルファオレフィン少なくとも約9%、および炭素原子数約20乃至約24からなる請求項1に記載のカルボキシレート清浄剤。 請求項7 ノルマルアルファオレフィン混合物が、分子当り炭素原子数約14乃至約28である請求項1に記載のカルボキシレート清浄剤。 請求項8 ノルマルアルファオレフィン混合物が、分子当り炭素原子数約18乃至約24である請求項1に記載のカルボキシレート清浄剤。 請求項9 潤滑粘度の油、および請求項1に記載の方法により製造されたカルボキシレート清浄剤を含む潤滑油組成物。 請求項10 下記の構造を有するカルボキシレート清浄剤:(ただし、Rは、分子当り炭素原子数約12乃至約30で、分枝が15−98質量%で、かつ残留アルファオレフィン分が約0.1から約30質量%の間にある異性化アルファオレフィンから誘導されたアルキル基であり、そしてyおよびzは独立に、整数又は部分整数である)。 請求項11 分子当り炭素原子数約12乃至約30の少なくとも一種のノルマルアルファオレフィンであって、異性化して、分枝が15−98質量%で残留アルファオレフィン分が約0.1から約30質量%の間にある異性化アルファオレフィンとしたアルファオレフィンを用いて、ヒドロキシ芳香族化合物をアルキル化し、それによりアルキル化ヒドロキシ芳香族化合物を生成させることを含む方法により製造された、アルキル化ヒドロキシ芳香族化合物。
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